仮面ライダーと映画「AIR」とAIR MAX 97
TEXT by Koji UEDA ( Alternate Sneakers )
■PUMA SUEDE VTG/シン・仮面ライダー
5月中旬に発売が予定されているPUMA×atmos×シン・仮面ライダーのPUMA SUEDE VTGです。
このコラボモデルの情報が出た時
「何故、企画段階で私を混ぜてくれなかったの?」
とatmosさんに言ったら笑いながら軽くあしらわれてしまった(笑)。
というのも私はリアルタイム世代の仮面ライダー好き。1971年4月3日の初回放送から観ている昭和世代。原作者の石ノ森章太郎先生にも直に会った事があるという、何なら仮面ライダーについての方がスニーカーよりも詳しいかも?知れないのだから(笑)
なので
「PUMAさん、atmosさん…付属のチャームだけでいいのでください^^;」
■AIR MAX 97 OG Silver Bullet
発売から半年近く経ってもSNKRSのタイムラインに表示されている。店頭に行けば普通に置いてある。こうなると人気がない、全く売れていないという風にユーザーには見えてしまいます。そして、2次流通価格が定価割れをした事でAIR MAX 97 OG Silver Bulletのイメージは大きく崩れてしまいました。
画像はAIR MAX 97 OG Silver Bullet(2017年)のヤフオク落札ページをスクショしたものです。税込み定価18,360円(当時)に対して30,000円から35.000円で落札されています。
2017年はAIR MAX 97の20周年の年でもあり、発売日に完売したのかは定かではありませんが、のんびりしていると1次流通での入手は難しかった事は確かでした。
25周年にあたる2022年の復刻は…この時の状況を踏まえ、売れると見越したメーカーやリテーラーが2017年復刻より多くの足数を発注。その数、推定数万足。
しかし、蓋を開けてみるとその期待は裏切られられる結果に…。
そうなった要因のひとつは、遡る事2年前…即日完売していたコラボモデルの第2弾が2次流通で定価割れをし、長期に渡って店頭に残ってしまっていた事が考えられます。
勿論これだけが元凶ではないですが、5年の間にAIR MAX 97に対するイメージが2017年の頃とは違ってしまっていたのです。
当然、この事はメーカーもリテーラーも認識していました。ですが、AIR MAX 97離れは想定を超えたという事なのでしょう。
2次流通価格に依存する昨今のスニーカー市場において、リセールの効かないモデルには興味がない。定価の1次流通では買わず、2次流通で値崩れするのを待ち、それを狙うという人が増えつつあります。
挙げ句の果てにメーカー直販が値引きを始め、更にそこから30%OFFや40%OFFで在庫処分を実施。こうなると既存のユーザー数を新規ユーザー数が超えるまでの数年間を費やさないとAIR MAX 97 OG Silver Bulletの復権は厳しいと言わざるを得ません。
以上は結果論なので何とでも言えてしまうという事を踏まえて敢えて言わせてもらうと…2022年の復刻は逆に数を絞って2027年の30周年に備えるべきだったのだと思います。
今回、AIR MAX 97 OG Silver Bulletは不遇の存在として認識されてしまったわけですが…本来はその様な扱いをされる様なプロダクトではありません。
90年代、エアテクノロジーは毎年進化を繰り返し…それまでフォアフットとヒールとでセパレートされていたビジブルエアをフルレングスにバージョンアップさせた1997FWシーズンでに登場したAIR MAX 97は画期的かつ記念碑的存在であり、Silver Bulletはそのファーストカラーだという事を忘れないでいて欲しいです。
■ 映画「AIR」
ストリーミングかDVDもしくはBlu-rayが発売されてから観ればいいかな?と考えていたのですが…もしかするとコラムの題材になるかも?と期待して映画「AIR」を観てきました。
結論から言うと、作品のネタバレになってしまうので詳細には触れない方がいいという結論に至りました(笑)。
とはいうものの、過去にあったスニーカーを題材にした映画はB級だった事は否めないものの、この「AIR」はその類には当て嵌まりません。
マイケル・ジョーダンの現役時代を知る人とそうでない人とで受け取り方が異なるだろう事は避けられないでしょうが、鑑賞後にきっと所有するAIR JORDANシリーズ、特にAIR JORDAN 1に対する思い入れが格段にアップすることになるでしょう。そういう意味でもこの作品は観ておいて損はしないと思います。
但しひとつだけ注意すべきは、あくまでも今とは違う「古き良き時代のナイキのお話」であるという事を踏まえておく必要があります。
※確かめた訳ではないのでいい加減なことは言えませんが、見落としていなければナイキのクレジットが見当たりません。ということはナイキやジョーダンブランドにではなくジョーダン家にロイヤリティが支払われている?