Recent status report

TEXT by Koji UEDA(Alternate Sneakers)

7月2日は朝から雨模様。実はこの日は私の誕生日。私くらいの年齢になるとどんどん死が近づく節目でしかなく、故に誰からも祝ってもらえません(笑)。

そんな話はさて置き、コロナ禍になってから滅多に乗らなくなった電車に乗って京都へ向かう。近鉄奈良線に揺られ大和西大寺で京都線に乗り継ぎ、丹波橋で京阪電車に乗り換え三条駅下車。

思い返せば2018年3月、AIR MAX 95 OGイエローグラデがBilly’sでゲリラ販売された日以来の京都かも知れない。
三条大橋を渡り木屋町通りを横切って六角通りを少し進んで左折れしたところに目的地であるatmos京都店がある。
到着は午後12時前。この日から3日間…【偏愛】NIKE DUNK COLLECTIONが京都店で開催される。

【偏愛】シリーズは基本的にatmosさんの主催運営なので、展示用のスニーカーを預けた後は基本的に私は用無し(笑)。
だからといって全てを任せっきりにするのは不義理なので、近場であるならば期間中1日くらいは顔を出さねば。それが最低限の礼儀。
とはいうものの現場に行くとやはりやることがなく、暑いので店内の冷風が来る最も涼しいポジションを探し、そこに立ち尽くす時間が長い(苦笑)。

それを知ってか知らずか何人かのスタッフさんが話しかけてくれる。それはそれで申し訳ない気持ちになる。

広島から投入された新デザインのTシャツの背中に『TOUR 2021』とプリントされているのを見て…「へぇ〜、知らない間にツアーになってる。ちょっとカッコいいかも。ん?TOUR 2021?てことはTOUR 2022もあったりして( ̄▽ ̄;)。いやいやそれはないか…」などと考えていると「atmos TVを見ました」「サイト(Alternate Sneakers)を昔から見てます」と声をかけてくださる方や、中には一緒に写真を撮ってもいいですか?という申し出をしてくださる方までいて有難い限り。

ただ、長居をすると運営されているスタッフさん達の邪魔になる運命(笑)を受入れ、頃合いを見計らって退散。

7月9日、京都と同じ理由で近鉄特急HINOTORIに乗り一路名古屋へ…。

名古屋ではPARCOさんからのご依頼でYouTubeチャンネル「なごパルTV」の収録を行うというお役目が…。そして当日になって急遽、PARCOさんのインスタライブに登場することになり、あっという間に帰らなければならない時間に…。

大阪、東京のそれぞれ3日間と京都、名古屋の初日に会場に行かせていただいたわけですが…各会場においていくつかご質問くださる方もいて、その中で最も多かったスニーカーをどんな保存の仕方をしているのか?という問いにこの場を借りてお答えしたいと思います。

スニーカーの保存といっても特別なことは何ひとつしていません。
購入しサイト用に撮影をして、直ぐに下ろす予定のないものはユニパックというジップロック式のポリ袋に10gのシリカゲルと共に入れボックスの蓋が閉まる程度に空気を抜くだけです。

(左)ジップロック式ポリ袋 (中央)シリカゲル (右)ハンディ掃除機

ジップロック式のポリ袋に入れたからといって加水分解が防げるわけではありません。除湿用のシリカゲルも気休めです。スニーカー専用として販売されているものも含めてないよりはあった方がいいんじゃない?的なレベルです。

90年代から2000年台初頭のナイキの包紙(箱の中でスニーカーをくるんである紙)は質の悪い再生紙だったので高温多湿になるとその成分が浮き出してメッシュ部分や白いミッドールに付着して変色の原因になっていたので、ジップロック式のポリ袋はそれを防ぐための目的で使っています。2005年頃?以降の包紙は質が向上して上記の様な心配は少なくなりましたが、今も念のために使い続けているというのが正直なところです。それでもマテリアルによっては経年による変色は防げません。

※私はL-4(約1,900円/100枚)を使い左右一緒にひと袋に入れていますが、K-4 (約1,400円/100枚)で左右別々の袋に入れるのもよいかもしれません。またUS12(30.0cm)以上のハイカットの場合はSL-4 (約2,500円/100枚)が適しているかも(大は小を兼ねますから)。
保管は直射日光が当たらない(窓は常にカーテンで覆っています)部屋に多くの方が使ってらっしゃるホームセンターで買えるスチールラックに無造作に箱を積み重ねているだけです。
スニーカーヘッズの方々と違うのは飾ったり眺めたりするかとが全くないことくらいでしょうか。非常に細かなことをいうと陽の光だけでなく蛍光灯でも焼けは発生するので暗室で保管するに越したことはないということです。
余談ですが、昔とある有名並行ショップのオーナーさんから「質の良い和紙に包んで保管するのが一番いい」と聞いたことがありますが試したことはありません。
スニーカーは製造されたその日から徐々に品質が低下していくものだと捉えておいた方がいいかと思います。
そして20年後、30年後に骨董品的な価値を求めるなら、加水分解しようが変色しようが手を加えずオリジナルのまま残しておく方がビンテージとしての価値は高くなります。

それにしてもOFF-WHITEの50種類やUNDERCOVERとのコラボなど…益々、増殖するNIKE DUNK。人は馴れます。もう少々のスペシャルメイクやコラボには驚かなくなりました。
例えばNIKE×adidas×new balanceのトリプルコラボが発売されたら驚くと思いますが…。
因みに直近にリリースされるNIKE DUNKの中ではホワイトのWMNS NIKE DUNK LOW | DD1503-109が一番気になってたりします(笑)。

Related Article List