
コロナ禍におけるスニーカー市場の今とコロナに負けないスニーカーマニア – 001 –
次なる新しい世界でスニーカー市場がどうなるのか?というテーマでコラムを書いた6月上旬の国内における新型コロナウイルスの感染者数は17,000人、世界的には6,200,000人に迫る勢いでしたが…8月中旬時点で国内55,000人超、世界では21,000,000人超の感染者を数え、僅か2ヶ月余りで何れも3倍以上の感染者数となっており、今尚その数は増加の一途を辿り続けています。

コロナ禍における経済とスニーカーショップ
5月下旬に緊急事態宣言が解除され、徐々に感染者が減少し…ウイルスは夏に弱体化するだろうといわれていたので第二波と呼ばれる感染拡大は秋以降にしかやって来ないと自分も含めて多くの人は楽観的に捉えていたはずです。
確かにPCR検査数の分母が増えている為に陽性反応者数が増加しているという側面はあるものの…陽性率も第一波といわれる期間より高くなっているので確実に感染は拡大しつつある事に違いはありません。
メディアでは6月の半ば頃から3月?5月に広がった新型コロナウイルスから変異した新しいタイプの遺伝子配列を持つ新型コロナウイルスが出現し、現在急速に増加している陽性患者の多くがこの新タイプの感染者であり、更なる変異によって今後強毒化する恐れもあると報道されています。
※本項の画像は有力スニーカーショップが集まる各地のフッション発信エリアを8月中旬(お盆休み期間)に撮影したものです。例年であれば、ショッピング目的で多くの人が集まり混雑する場所ばかりですが、今年はご覧の通り疎らな人出しかなく経済活動が低調である事が見て取れます。
東京原宿界隈(2020年8月15日撮影)


不安なのはウイルスが弱体化するであろう真夏でさえこの有様なのですから、活発化する恐れが高いとされる秋冬になると一体どうなるのか?ということです。
再び緊急事態宣言が発出される可能性もありますが、現実問題として人の動きを完全に止める事は不可能なので、経済を動かしつつ感染拡大を抑える道筋を探りながら進むしか今のところ方法がないというが実情なのでしょう。
ですが、感染者が多く出ているとされる飲食業は再び時短営業を余儀なくされています。
また、お盆には帰省や旅行は出来れば自粛して欲しいと各行政からの要望もあり、新幹線と特急の指定席予約は前年同期比79%減、航空各社も国内線が前年同期比60%減、国際線はなんと97%減と発表されていました。
名古屋栄界隈(2020年8月9日撮影)

エンターテインメント業界でも著名な芸能人、タレントの感染が報告されたり、ライブ会場や宝塚歌劇でもクラスターが発生し急遽公演中止に追い込まれれた所もあります。
私がかつて携わっていた音楽業界も例外ではなく、ライブ(コンサート)を開催出来ない事によって…演者や箱(会場)、ライブ全般を取り仕切るイベンターはもとより音響や照明、大道具や美術を担う会社、リハーサルスタジオ。他にもライブを進行する舞台監督やそのスタッフ。会場警備や物販の売り子、ケータリングスタッフを派遣する会社や楽器や機材を運ぶトランスポート事業者に至るまで、想像以上の窮地に追い込まれています。
更にライブに行く観客が利用したであろう交通機関や宿泊施設への影響も考えると、そのマイナス経済効果は膨大です。
大阪ミナミ界隈(2020年8月10日撮影)


一方、小売業のひとつであるスニーカーショップについてはエリアによって時短営業は避けられないものの入店制限やスタッフの勤務前の検温、マスクの着用、手洗い等を徹底し…人気モデルの店頭抽選を行われなければ感染のリスクをかなり軽減することは出来るかと思います。
ただ万一、その店舗のスタッフが通勤途中やプライベートな外食時に感染したとなれば、例え勤務場所である店舗内で感染したわけでなくても、従業員に感染者が出たというイメージダウンはその店にとって由々しきことなので、そこで働く人達は主従の違いに関係なく日々感染の恐怖と闘いながら業務に従事しなければならないのだと推察します。
金沢駅前界隈(2020年8月11日撮影)

景気の動向を振り返ると2月中旬頃より下降が始まり4月が最も落ち込んだものの、5月半ばに緊急事態宣言が解除されたことによる心理的開放感と1人10万円の特別定額給付金が届き始めたことが消費に現れ、僅かながら景気回復の兆しが見え始めていました。
ところが、7月に入り再び感染者が増加。1日の陽性反応者数が過去最高を更新する都道府県が続出し始めた7月下旬から多くのスニーカーショップでも客減りが始まり、店頭での売上げも激減しているそうです。
巣篭もりが後押しとなりネット通販の需要が高まったとはいえ…店頭での減少分をリカバリーするまでには至らず、そのネット通販においても一時の勢いに陰りが見え始め、限られたものしか売れなくなっているといいます。
福岡大名界隈界隈(2020年8月10日撮影)


新型コロナウイルスによる経済への影響は長期化することが必至です。故にスニーカーを購入する側のユーザーの立場ではあるものの…全国のスニーカーショップ、特に長きに渡ったて日本のスニーカーシーンを支えて来た日本発のショップには頑張って欲しいと心の底から思うのです。
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