ESCAPEシリーズ/温故知新

TEXT by Koji UEDA ( Alternate Sneakers )

ESCAPEシリーズ
昨年(2024年)6月公開のSNKRS SHOWCASEにラインナップされていたAIR FORCE 1 ESCAPEが、4月24日にようやく日本でも発売されるとオフィシャルでアナウンスがありました。

今回、発売されるAIR FORCE 1 ESCAPEのオリジナルとされるAIR FORCE 1 LOW PREMIUM(312489-101 / WHITE/BALCK-BRQ BROWN-MD BROWN)は2006年1月7日にmita sneakersさんを含む全国3店舗(atmosさんも含まれていたはず)先行で発売。※ウェブ上では2005年登場と記されている事が多いですが…製造は2005年、日本での発売は2006年1月7日が最初です。
価格は 12,600円(当時の消費税5%込み)でした。

2006年1月7日発売 AIR FORCE 1 LOW PREMIUM (312489-101)

2006年1月7日発売 AIR FORCE II ESCAPE AIR FORCE III ESCAPE

因みに、2002年に登場したESCAPEシリーズは、AIR FORCE ll、AIR TRAINER SC HIGH、AIR MAX 90の3モデルで…同年8月3日に東京6店舗先行で発売されました。

2002年8月3日発売 AIR FORCE ll ESCAPE AIR TRAINER SC HIGH ESCAPE AIR MAX 90 SCAPE

尚、AIR FORCE 1 ESCAPEとよく似た AIR FORCE 1 LOW(306509-102 / WHITE/BLACK-BISON)は、2003年にイギリスのJD SPORTS Exclusiveとのアナウンスで発売。

また、2019年に発売されたTravis Scott×AIR JORDAN 1 HIGH OG TS SP(CD4487-100)はこのAIR FORCE 1 LOWをインスパイアしたものではないかと個人的には思っています。

2003年発売 AIR FORCE 1 LOW(306509-102)

温故知新
前々回のコラムもそうでしたが、これまで幾度となく「過去の歴史や経緯は可能な限り正確に伝え残すべき」と言って、その度に訝しがられてしまいますが(苦笑)。それでもやはりその考えは変わりません。

スニーカー界隈で多くの方が最初に「温故知新」という熟語を目にしたのは、2004年のmita sneakesさんが提案されたAIR FORCE 1だったのではないでしょうか。その後も復刻など事あるごとに「温故知新」が掲げられる機会が増えたのは、それだけスニーカーの歴史が長くなったからに違いありません。

温故知新とは「過去に起こった出来事や教えをよく調べて学び、そこから新たな知識を得る」という意味ですが、最も大切なのはそうして得た新たな知識をこの先どう活かすのかなのです。

故に指針となる伝え残すべき過去や歴史は美化してはいけない。過大評価も過小評価もされていない、憶測や推測が含まれない、改竄のない過去である必要があります。

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