Congratulations on the 23rd anniversary of atmos.
TEXT by Koji UEDA ( Alternate Sneakers )
2023年6月8日(木)~6月20日(火)までatmos千駄ヶ谷店さんにて創業”23”周年を記念したイベントが開催されているとSNSを見て知りました。
23周年、おめでとうございます。
因みに「23」周年という事でJORDAN関連の展示やAIR SHIPをフューチャーしているとか?したとか?(詳しく知らないので、すみません)。
そこで、atmosさんとJORDANという括りで、私の個人的な記憶を2つばかり辿ってみようと思います。
尚、以下の2件は単なる個人の思い出話でしかないので、最後までお付き合いくださる場合はサラッと読み流す程度にしていただければ十分ですので、なにとぞ宜しくお願い申し上げます。
今、atmosさんに在籍されているスタッフさんでもご存知ない程…昔の話です。そう、11年前の事です。
『ONLY JORDAN “Began fromhere”』 というタイトルでAIR JORDAN や関連グッズの展示&AIR JORDANのデッドストック及び現行モデルが販売されるイベントが2012年 6月30日(土)~7月16(月)の期間、MOSMOS ATMOS Produce by Kinetics(東京都渋谷区神宮前)にて開催されました。
この時、atmosさんから商品となるジョーダンが不足しているので協力して欲しいとの依頼をいただき、AIR JORDAN 1をはじめ確か90足前後(昔の事過ぎて送った本人も正確には覚えていないw)を送った事があります。
実際にイベントで売れたのは私が出した物からは数足だったのですが…残りの分も会社(テクストさん/当時)が欲しいと言ってるので譲ってもらえないだろうかと当時のご担当者さんから意向が伝えられました。少し考えた後に、私が持ち続けていてもモデルによってはいずれ加水分解してしまうだけ。atmosさんから履きたい方やコレクターの方の手に渡るなら。そして、何よりatmosさんへの協力になるのならと査定額(平均1足3,000円前後/その際、総額を足数で割ったので間違いないです/当時は今の様にプレ値云々で騒ぐ人は皆無でした)でお譲りする事にしました。
下の画像は当時の告知記事(Alternate Sneakers Archives)
また、4年前の2019年の春頃だったと記憶しています。TOKYO23(移転前)の店内にジョーダンマニアの様な展示コーナーを設けたいので、2010年以前のジョーダンをリースではなく(店内に長期間展示するので日焼けや変色する恐れがあるので買取りにしたいというのが前提条件でした)譲ってくれる人を探して欲しい。加水したものでも構わないとの連絡がありました。
大阪在住の私にその様な話を持ちかけるという事は…東京でいろいろ探したものの思う様に集まらず、調達期限が差し迫っていたので仕方なく上田にでも聞いてみようという状況なのだと察しがつきました。
そこで直ぐに心当たりの数名の方に連絡をし事情を説明したのですが…ジョーダンに限らずコレクターはリースならば考える余地はあっても手放す事を嫌う傾向が強く…結果は全員NG。
仕方なく私が持っている物を送るしかないと考えました。ですが、先に挙げた2012年の『ONLY JORDAN “Began fromhere”』の際に私が所有していたAIR JORDANシリーズの大半をatmosさんに譲ってしまっていたので、手元に残る2010年以前発売のジョーダンはオリジナルを含め20足(オリジナルのAIR JORDAN 1 シカゴや2001年発売のジュラルミン風ケース入りAIR JORDAN 1 2001の未使用品、OLD LOVE NEW LOVE BMP PACKのユーズド、加水分解したAIR JORDAN 5のオリジナル、他)ほどしかありませんでした。それでも必要なのでとの事だったので、アパレル(Tシャツ数点)と合わせて全て送りました。。
※上の左側の画像と下の画像にあるトドラー以外のAIR JORDANは私が送ったものです。
因みに代金はいただかず、進呈という形にしましたこれも自宅のスニーカー部屋の奥深く眠らせておくよりは、多くの方の目に触れるという役割を担い、TOKYO23さんへの協力になるのならという思いからでした。
というわけで、私が所有していた100足以上のジョーダンはatmosさんに渡ったわけです。私がNIKE DUNKに比べてAIR JORDANの所有数が少ないのは、こういう事情があったからです。企業として100足なんて取るに足りない数ですが、1個人にとってはそれなりの数です。それでも後悔していないのは、私が所謂コレクター気質ではないのと転売を目的にスニーカーを購入しているわけではないからです。
20日まで千駄ヶ谷で開催されているのは、atmos創業23周年記念というのがコンセプトベースになっているのだと思いますが…先に挙げた2つのジョーダン関連イベントに限らず、◯◯会やアート系のイベントを東京以外でも開催し続けるatmosさんの取り組みは、スニーカーシーンを底支えするのに不可欠なものだと思っています。
私が【偏愛】シリーズでNIKE DUNKをリースさせてもらった最大の理由は、東京でしか実施されないメーカー主導のイベントとは違い、地方で、しかも複数ヶ所で開催するという事だったからです。
メーカーの方の中にはお気付きでない方もいるでしょうが…地方開催のイベントはそのエリアのユーザーにとって、東京での10回以上の価値があるのです。
費用対効果を考えると地方開催は現実的ではないのでしょう。でも、合理性に欠ける一見無駄に見える試みからしかカルチャーは決して芽吹かないのです。
私はatmosさんに限らず、mita sneakersさんや山男フットギアさん、UNDEFEATEDさん、20数年前のフットロッカージャパンさん他、数多のリテーラーさんや関係者の方々とこれまで深く関わらせてもらって来ました。その為、ユーザーの立場では見えない範囲の景色を見させてもらった経験をベースにこのコラムも書かせてもらっているつもりです。これは決して自慢話ではありません。
近年だけでなく、私が過去にこんな試みをしていたという事を具体的にお伝えしておかないと…私が何者なのか?何故人とは違うロジックで物事を考えるのかをお話ししておかないと、伝えたい事がありのままに伝わらない現実をひしひしと感じているからなのです。