
AIR MAX 95 OG Yellow Gradation
2020年12月17日に発売されたAIR MAX 95 OG。
イエローグラデの復刻は私が把握している範囲で
1997年 | AIR MAX SC | 604069-071 |
1999年 | AIR MAX ’95 SC | 604116-072 |
2003年 | AIR MAX ’95 | 609048-072 |
2006年 | AIR MAX 95 CLASSIC | 313111-071 |
2009年 | AIR MAX 95 LE | 609048-072 |
2012年 | AIR MAX 95 OG | 554970-174 |
2015年 | AIR MAX 95 OG | 554970-071 |
2018年 | AIR MAX 95 OG | 554970-071 |
2020年 | AIR MAX 95 OG | CT1689-001 |
となり、今回で多分9度目となります。
※2013年発売のプロトタイプやアッパーにオリジナルとは異なる素材が使用されたものは省く。

下に並べたのは2015年版、2018年版、2020年版との比較画像です。




ご覧の通り、シューレースループやシュータンタグのネオンイエローが過去作品と色合いが異なります(過去の復刻の方がオリジナルに近いかと思います)。
また、オリジナルや2015年、2018年のトゥトップ部分が濃いグレーなのに対し2020年版はブラックに近い色になっていて、これは2009年に復刻されたバージョンと似ています。さらに、シュータンロゴ内側のカラーやヒール及びシュータンのリフレクター部分に質感の違いが見られます。
オフィシャルのSNKRSにてオリジナルの発売当時に生まれていたか?というアンケートがあり21%の方が「いいえ」と答えられていました。例え生まれていたとしても幼少期である場合、その当時の様子は知る由もないと思うので少しだけ触れておきます。
オリジナルは誰もがご存知の通り1995年にランニングカテゴリーのフラッグシップモデルとしてインラインで登場。このイエローグラデはメンズのファーストカラーでした。
今も現役で当時も店頭に立っていたショップスタッフさんによると…それまでの日本のスニーカー業界では薄汚れた様に見えるグレーのスニーカーは売れないという定説?の様なものがあって、フューチャーオーダーが可能なインラインでありながら足数を少なく発注したショップが多かったそうです。案の定、入荷日から数週間は殆ど動きがなかったそうですが…ある日を境に突然、しかも急速に売れ出したそうです。
急に売れ始めた要因がストリート系ファッション誌で紹介されたからだということを買いに来られたお客さんにから聞いて合点かいったと、そのスタッフさんが当時を振り返りながら教えてくださいました。
その後は皆さんがよくご存知の通り、ReebokのInstapump fury等と共に日本におけるハイテクスニーカーブームの代表的な存在となり、エアマックス狩りと呼ばれる恐喝窃盗事件が新聞やテレビのニュースで報道される等、スニーカー人気が社会現象となっていきます。


話を今回の復刻に戻すと、25周年を記念しての発売されたオリジナルの初期ロットを再現したシングルステッチを採用しているものの2015年版、2018年版に比べてオリジナルとの差異が多く見られます。
ですが、2015年版と2018年版を除けば、各マテリアルの染色をはじめシュータンの長さやヒール部分のリフレクティブ素材の質感等、過去のどの復刻同士を比較してみてもオリジナルとは勿論、全く同じ仕様でリリースされた試しがないので、2020年版の差異を然程気にする必要はないかと思います。特に2006年版以降のAIR MAX 95はイエローグラデに限らずエアユニットがマイナーチェンジされていて、良くも悪くもオリジナルの歪さというか無骨な感じがなくなっています。そして、忘れてはならないのは復刻モデルのいずれにもオリジナルにはあったビジブルヒールエア部分のエンボスによる気圧表記は一度も再現されていません。
尚、これまでのAIR MAX 95 イエローグラデの系譜を詳しく知りたい方は2019年3月に双葉社より刊行されているムック本「エアマックス95・コレクション」をご覧ください。
この本には私が撮影用としてリースしたイエローグラデが複数掲載されています。
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