WMNS AIR MAX SNDR
発売されたWMNS AIR MAX SNDRについて、あれやこれやをランダムに書き連ねてみます。
2022年のCOMME des GARCONSとのコラボレーションで発売されたAIR MAX SNDR SP CDGを除けば、25年ぶりにリブートされたWMNS AIR MAX SNDR。
「前評判の割には売れてないじゃん」と見る人もいる様ですが…果たしてそうでしょうか。
2020年から2022年をピークとしたバブル期だけを念頭に置くと、そう捉えられても仕方のない事かと思いますが…ピンク以外はSNKRSをはじめ、殆どの取扱店で大きいサイズは欠け出しているので…ムーブメントが凪状態の平常時としては大いに健闘している方ではないかと。
それに、今回の復刻が何故ウィメンズになったのかの正確な理由は分かりませんが…ただでさえ1991年にナイキが開発したハラチフィットシステムに通じるブーティー構造の上、ファスナーで固定するというタイトな仕様。これは普段28.0cmを履く男性からすると、WMNS AIR MAX SNDRの表示サイズが最低でも28.5cm、出来れば29.0cmを選びたいところです。その為か最初から履けるサイズがなく断念したユーザーも少なからずいるのは間違いありません。 また、どのカラーも小さなサイズが残っているのは「堅実な女性は2万円を超えるスニーカーにはなかなか手を出さない」という長年スニーカーショップを営む方々の間に定着する通説が物語っている様にも思えます。
■オリジナルのAIR MAX SUNDERについて
日本国内では1999年9月に正規発売されたオリジナルのAIR MAX SUNDERは、当時エース級ではなかったナイキの若手デザインチームの手によるプロダクトでした。
また、バスケットやランニングというメインカテゴリーではない、どちらかというとマイナー視されていたクロストレーニングモデルであった為、細かな制約が少なく…その分、自由度が高かった事が革新的とも言えるデザインに繋がりました。
尚、きちんとしたマーケティングによるPRが展開されたアルファプロジェクトとは違い「6453」というプロジェクトは正式には存在しません。
因みに同じタイミングでAIR 6453というモデルも発売されていました。
尚、NIKE DUNKの初復刻で少しばかり明るい兆しが見え始めた雰囲気があったものの、オリジナルのAIR SUNDER MAXが登場した1999年の日本のスニーカー市場は未だ未だ冬の時代真っ最中。その為、然程人気ではなかったいう印象を持つ人が多いのだと思います。
■プロモーション展開
7月11日に東京渋谷の一店舗でゲリラ発売。同20日と21日に原宿でのPOP UPにて販売。
続いて23日のSNKRSでのSHOCK DROPと来ると「煽ってるなぁ」と捉えるのが一般的なのでしょうけど…少し視点を変えると、ちゃんと売ろうとしているんだなとも取れます。
というのも、昨年11月のSNKRS SHOWCASEにおいてWMNS AIR MAX SNDRと同時に裏ダンクのDark CurryやVarsity Red and Silverの事前告知が行われましたが…この2モデルはプロモーション的な工夫は何もなく、ご存知の通りDark Curryはアウトレットで約70%OFFで山積みとなり、Varsity Red and Silverも近い内にそうなるだろうと買い控えするユーザーが続出しています。
その結果、CO.JP誕生に寄与した日本企画である裏ダンクのイメージを貶めてしまった反省を踏まえてのアプローチだとすれば、例え勿体ぶった様に見えても…その試みは評価に値します。
だって「放っておいても出せば売れるという時代は終わった」のですから。
ただひとつ…セレクトされた2店舗だけでなく、1999年にオリジナルのAIR SUNDER MAXを取り扱った日本のスニーカーショップもフューチャーされたなら復刻(リブート)により重みが加わったのでは?と思います。
■先行ゲリラから一般リリースまで
東京での先行発売から遅れること約1ヶ月。東京以外でも店頭発売されたWMNS AIR MAX SNDRについて…SNSのフォロワーさん数名に思うところを伺ってみました。
『一時はもういいかな?って思いましたが、発売が決まり…実物も見て見たいし、そこまで醒めた感じはないです。欲しいカラーはCanyon GoldとVoltです』
『SHOCK DROPから時間がかなり経過してる感じは否めないですね。
Canyon Goldにしようかな?と思っていますが、韓国のNewJeansが日本のテレビで着用してからだと更に時間が経過していて、少し盛り上がりに欠けているような気がしてます』
『Voltを狙う予定ですが、東京での先行発売やSNKRSのSHOCK DROPの後に他のモデルが沢山リリースされて…AIR MAX SNDRを興味で履いてみようのとしていた思いが薄れた感はありますよね』
という様に感想はまちまちですが、以上の3つが代表的なものになります。
■サイズ感と履き心地
足型には個人差があるので一概に言い切れませんが、先にも申し上げた様に男性の場合はいつものサイズより1cmアップが無難かと思います。
また、シューズの中で足が包み込まれる様に固定される事でエアによるクッショニングをより強く感じられるのは意外に見落とされがちです。 シューレースを結ばずルーズな履き方をするのもファッションとして有りですが、スニーカーそのものの機能を100%引き出す事が出来ない履き方であるという事は知っていて損はありません。
それと、補足ですがWMNS AIR MAX SNDRを履くと意外に身長を盛れます(笑)。
■WMNS AIR MAX SNDRとNewJeans
NewJeansにシーディング?した理由が…彼女達が持つ既存のK-POPアイドルとは異なる革新性に加え、現代風にアレンジされたY2Kダンスミュージックという音楽性が…AIR SUNDER MAXの革新的なデザイン及びY2K(1999年)に誕生したという部分がリンクしているから。
という事であれば頷けます。 また、オフィシャルのプロモーションムービーにある「THIS IS A REBOOT. NOT A RETRO.(これはリブートであり、レトロの復刻ではない)」というメッセージは、きっとNewJeansファンの様な若年層に向けてのもので、私の様なオールドファンをターゲットにはしていないのでしょうね(苦笑)。
因みに再起動(リブート)と言い換えても「復刻」である事は動かせません(笑)。
■SUNDERではなく何故SNDR?
これもオフィシャルでのアナウンスがないので不明です。
なので知らないのをいい事に(笑)勝手に想像すると…
①何処かの国で「SUNDER」が商標登録されてしまっているから?
②復刻ではなくリブートと位置付けたいが為にSUNDERとしたくなかった?
③それとも工場へ発注する際に深く考えずにSNDRと略しただけ?
④その他
等と適当に挙げましたが、2022年のギャルソンコラボで既にAIR MAX SNDR SP CDGとSNDR表記になってるんですけどね。
■まとめ
今後も素材違いやカラーバリエーションが予定されているAIR MAX SNDRですが…今回の3カラーは即完していなくてもバブル崩壊後の現在において、
総じてヒット作お捉えて良いかと思っています。 そして「お勧め」とか「買うべき」という言葉を無責任に軽々しく使うつもりはありませんが、私自身は「買って良かった」と思っています。