
明日は我が身
TEXT by Koji UEDA ( Alternate Sneakers )
その選別はいずれ…。
『ナイキの「選別」で始まった靴小売りの地殻変動 小売り各社を揺さぶる大手ブランドの直販強化』というタイトルの東洋経済オンライン(7月6日付け)の記事がありました。
※この記事自体の詳細はナイキの「選別」で始まった靴小売りの地殻変動で検索してご覧になってみてください。私が過去にSNSでポストしていたことが分かりやすく書かれているので、興味深くとても良い記事だと思います。
さて、本題?です。
国内靴小売り第2位のところからナイキのアカウントがなくなると私が初めて聞いたのは2019年のことです。他にも東京オリンピックが終わると各方面にいろいろ変化があると…。
※オリンピックが1年延期になったので実際は開催を待たずに変化が始まりました。
この業界2位の企業に限らずアカウントが切られたり、ランクが下げられ直取り引きから問屋経由に変えられたりした小売店が数多存在します。これらは注視していないと私達ユーザーからはなかなか見えない範疇のものです。
メーカーが小売店を選別する理由のひとつに「立地や佇まいがブランドイメージに相応しくない」というのがあります。
メーカーが自社ブランドのイメージを損なわないための施策としてはある意味当然のことなのだと思います。過去の実績や関係性などは意味を成さないビジネスライクな手法は、良くも悪くも人気のあるナイキの強みでもあります。
砕いて言うと
「これまで長きに渡ってたくさん買って(仕入れて)もらったけど、店の場所(街/地域)や店舗そのものがカッコ悪いので貴店にはもう売らない(卸さない)よ」
ということなのです。
ということはですよ!メーカーがこれまで小売店に売っていたものを私たち消費者に直接売るというのがD2Cなわけですから…先のロジックを当てはめるといつの時代かにナイキのブランドイメージを損ねる様な不細工でカッコ悪い(私の様な^^;?)風貌の消費者には売ってくれなくなるかも?
在庫があるにも関わらず
「ルックスの良くない君が履くとブランディングに悪影響が出るので履いて欲しくないから君には売ってあげないよ」
となり兼ねない?(恐)。
例えば過去に1,000足以上を購入していても、また何らかの貢献をしていたとしても…現状を観察する限り、そんなものは何の意味も価値もないと思っておいた方がいいのです。
少なくともメーカー直販の現状は1ショット契約の繰り返し。いわゆる積み重ならない一見さんに終始するのです。
商売相手が小売店から私達ユーザーに置き換わり、小売店を選別した手法はいずれ私達にも適応されるというのは私の個人的な妄想でしかありませんが…何が起こるか分からない時代です。絶対に有り得ないとは言い切れません。故に他人事ではなく、明日は我が身?なわけです。
【補足】
本当に妄想で済めばいいなぁ( ̄▽ ̄;)。
