
【偏愛】Vol.2 NIKE DUNK COLLECTIONが佳境に入って?思うこと
TEXT by Koji UEDA(Alternate Sneakers)
新型コロナウイルスの1日の感染者数が過去最高となった緊急事態(宣言ではなく正に緊急事態)の最中に開催されている東京オリンピック。
アスリートの方々の活躍に心が躍りながらも足元に広がる最悪を感じずにはいられないのは、昨年伯父をコロナで失くした故かも知れません。
ワクチンを接種したからといって100%感染しなくなるわけではないし、コロナウイルスの変異がさらに進み今のワクチンでは効果が期待できなくなることも十分にあり得ると想定して行動すること。オリンピックで歓喜しながらも、これまで以上に高い意識を持つことが求められているのかも知れません。


【偏愛】Vol.2 NIKE DUNK COLLECTIONで私が秀でたダンクコレクターの様に取り上げられていますが、実際はそんなことはありません。手放したものも少なくなく、展示されているのはこれまで手に入れたNIKE DUNKシリーズの5分の3以下です。
世の中にはもっとたくさんのNIKE DUNKを所有しているコレクターさんがたくさんいらっしゃるはずです。何より再三申し上げて来ましたが、私自身…自分がコレクターだという意識は全くありません。
NIKE DUNK以外にもAIR JORDANシリーズも買えばAIR FORCE 1やAIR MAXシリーズも買っています。NIKEほどでなくてもadidasもnew balanceもCONVERSE、PUMA、Reebokも履きます。
その時々に発売されるスニーカーがあって、自分が好きなものを予算の許す限りただ購入している。それだけです。それが20年以上続いていて、振り返えるとたまたまNIKE DUNKの比率が高くなっていたというだけなのです。


これも何度も言って来たことですが、私は自分をスニーカーヘッズだと思ったことは一度もありません。
理由は私が考えているスニーカーヘッズの定義と私は遠くかけ離れているからです。
また、スニーカーを並べて飾ったり鑑賞する様なことをしたことがなく、おろしたスニーカーの箱は捨てるし、少々汚れてもクリーニングもしなければ、アウトソールが減ることを気にもとめません。夏だからといってハイカットを避ける様なこともなければ、しばらく履かないからとメンテナンスをして丁寧にしまうことも一切していません。
過去にシューレースを染めて付け替えるマニアックなことをしていましたが、今はデフォルトのシューレース以外のものを使うことは皆無に近いです。


故にコレクターでもなければスニーカーヘッズでもマニアでもない…自分が好きだなと思ったスニーカーをその時々に買い続けているスニーカーが好きなただのおじさんでしかありません。決して謙遜しているわけではなく、それが真実なのです(笑)。
そういう自分と比べると今のスニーカーヘッズの方々は几帳面でスニーカーを大事にしているなぁと感心し、尊敬しています。

今回の【偏愛】シリーズが開催されたことで、私のことをレジェンドだとか凄いとか言ってくださる方がいらっしゃいます。それはとても有難いことで心から感謝していますし、大変嬉しくも思っているのですが…そんな風に思っていただける様な存在ではありません。
スニーカーの所有数や歴の長さ、知識?で持て囃されたりすると、根が馬鹿なのでついつい調子に乗ってしまい兼ねない(苦笑)私は常に自重する様に心がけています。

私も普通の人間なので承認欲求なるものがないわけではありません。
知らない方に自分を知っていただける様になると、どれだけ気をつけていても…どこかで特別意識の様なものが芽生え、気づかない内にそれが言動に出てしまい人様に不快な思いをさせてしまったりします。人格者でない私はそうなってしまう自分が嫌で出来るだけ表に出ない様にして来ました。
そう思う様になったのは、私事ですが過去の仕事で日本国民の大半の方が顔も名前も知っている有名人と呼ばれる多くの人達とのご縁に恵まれて来たことが要因しているのかも知れません。なので、スニーカーという限られた世界の中で有名ですよと言っていただいても実感もなく、気を遣ってくださったお世辞としか受け取れない癖の様なものが身に染み付いています。


メディアが多様化を極めた現在、それぞれのごく限られた分野で顔や名が知れることは比較的容易いことで、そこで得られる影響力なんて残念ながらたかが知れているのです。
ある日SNSで発信し全く売れずにリテーラーが頭を抱えている不人気モデルを一夜にして即完に導ける…それくらいでないと真の影響力とは言えないじゃないですか!
私自身、自らを過大認識せず…叶うなら勘違いをしない常に弁えた人間でありたいと願い続けています。


■今後の偏愛ダンクについて
東京だけの開催だと思っていましたが会場の関係でまず大阪で開催となり、続いて東京、広島、京都、名古屋、福岡、高知…そして札幌と全国に広がるなんて私自身は当初は考えていませんでした。
これはひとえに各会場にご来場いただいたスニーカーファンの皆様と現在のNIKE DUNK人気によるところが大きいと思います。
そして、状況次第では今後上記の都道府県以外でも開催の可能性があるとのことなので、まだ開催されていないエリアにお住まいの方は本明社長に要望してみてください。
尚、札幌では1日店長?としてスペシャルゲストが会場を盛り上げてくれるそうなので、どうぞお楽しみに!
※因みに私は会場にいても何の役にも立たないので、自宅でイベントの成功を祈るのみです。

さて、最近【偏愛】シリーズのことばかり書いて来ましたが…次回からはそこから離れた内容に戻ろうと思っていますので、引き続き宜しくお願いします。
※画像は【偏愛】NIKE DUNK COLLECTIONで展示されていないない比較的最近(過去1年以内に発売)のものです。
