
Information network
TEXT by Koji UEDA ( Alternate Sneakers )
長年、スニーカーサイトを続けているとコミュニケーション率の高いSNSを通じて…多種多様な情報提供をいただける様になります。
今回はその中から直近にあったいくつかの情報をもとに思うことを書こうと思います。
尚、過去のコラムと重複する内容が含まれますので、それを踏まえた上でお読みいただけると幸いです。
■買占め?られたスニーカーの行方?
SNSのフォロワーさんから送られて来た画像と情報です。

どうやらSNKRSや店頭で買い集めたものを何処かでまとめて車で運搬し…オフィス?に運び込んでいるシーンなのだそうです。
そのオフィス的な所にはガラス越しに大きなダンボール箱が積まれているのが見えます。きっと、ここから中国に発送しているのかも知れません。

私達がスニーカーの発売日に日常的に遭遇する大陸系の人達の半数?もしくはその大半は組織立ってスニーカーを買占め、その対価としてアルバイト料や転売による利鞘を得ているのだと推測されます。
尚、彼らは仕事としてやっていることなので、列に横入りしない等のルールをきちんと守っているならば、一方的に彼らを非難する気はありません。
国によって文化の違いがあるのは承知しています。ですが、ここは日本です。日本で店頭購入するならば、日本の文化的ルールを厳守して、そこで出したゴミは持ち帰る!椅子や鞄で場所取りをし長時間列から離れたり、後から来て割り込んだり、それによって言い争いを誘発する様な卑しい行為はやめてもらいたい。ここは礼儀や秩序を守る礼節を重んじる日本です。
コレクションであっても転売目的であっても日本の常識的なルールを厳守していれば、日本人ではないからと訝しがる様な者は誰1人いません。それが日本のスニーカーヘッズです。
■ここにもナイキクオリティ
これもSNSのDMで国内のとある正規アカウントを持つスポーツ用品店に勤めているというフォロワーさんから送られて来た画像と情報です。


画像は2022年2月発売のWAFFLE DEBUTというモデルです。
約80足余りが入荷したそうですが、その全てにアッパー素材の弛みやつま先の形状が左右で異なっていたり、接着剤のはみ出し、シューズ自体に凹みや歪みが見られ…残念ながらとても顧客に販売できるレベルではないと上層部が判断。結果として全て返品する指示が会社から下されたそうです。
この様に製造品質に悩まされているのは私達ユーザーだけでなく、リテーラーも同様というのが現実です。
そして、ナイキジャパンの担当営業の方も返品をされたことで社内での評価が下がるのではないか?更にこういうことが続くと、ナイキジャパンそのものもグローバルから悪い評価をされてしまうのではないか?と…。

では、何が各方面にこの悪影響を及ぼしているのか?
それは四半世紀以上経っても殆ど向上しない製造品質と低い管理基準であることは火を見るより明らかです。
私達日本人は文化的に細かな部分を気にし過ぎる傾向にあるのかも知れません。
もしかすると、日本人には曲がって見えるものが、アメリカ人には真っ直ぐに見える(笑)ので製造クオリティに問題はないと判断しているのか?と思うほどに。


画像の様に残念ながら日本人的には粗悪品にしか見えない品々が、日本以外では通用するグローバルスタンダードというならば、そんなスタンダードは要らない(苦笑)というのが、私たち日本人ユーザーの総意ではないかと思います。
■天国から地獄?へと誘うナイキクオリティ
注目モデルの発売日。午前9時を虎視眈々と待ち構え、出現した価格表示ボタンをタップし…期待と緊張の中、待機!
待つこと数分から数10分、GOT’EM画面が表れると驚きの余り一瞬フリーズ。そして、平静を装いながらも心の中で狂喜乱舞する。
これが午前9時台のスニーカーヘッズ達の姿です。

しかしながら、数日後…到着を楽しみに待っていた荷物を開封した途端に奈落の底に突き落とされる頻度が他の一般的なウェブ通販に比べて圧倒的に多い。
これは一般発売の前日である2月15日にSNKRSの限定アクセスにて購入された @iwate08 さんから提供していただいたAIR JORDAN 1 HI 85の画像です。

サイドスウッシュの下部に3本の筋が入っています。分かりにくい例えかも知れませんが、こむら返りを起こした時の引き攣った筋肉の筋の様に見えます。
スニーカーですから履きじわは仕方ありません。それもまた味といえるかも知れません。
ですがこの箇所の3本筋はファッション性やコレクション性を前面に押し出す超一流企業の製品とは信じ難い杜撰な製造技術と製品管理の産物なのです。
こういう事象は滅多にないことであるならば、たまたま運が悪かったで済ませられるのですが、悲しいかな頻繁に発生し続けています。

私個人は箱が凹んでいようが裂けて破れていようが…全くといっていいほど気にしません。また、スニーカー自体に接着剤のはみ出しや歪な縫製が見られても、自分が履いて目に入るアッパーのつま先付近でない限り、ナイキのスニーカーはこういうものだと諦めてそのまま履く様にしています。
私と同様、数多のユーザー達はそれを納得してるのではありません。

一向に上達しない製造技術と恐らくは徹底されていないであろう検品、加えて低い良品基準。これらが通用している様に見えるのは、数多のユーザーが納得や理解を示しているのではなく、彼らの諦めと落胆の上に成立しているという事実を…セール期間の常套句に使うだけでなく、少しはコンシューマーに『寄り添って』考えてもらえないものだろうか?という願いを込めた一文です。
■真贋鑑定(判定)
と言ってもスニーカーのお話ではありません(笑)。
少しばかり重めの話題が続いたので、どうでもよい軽い?ことで今回は締めたいと思います。
これもフォロワーさんに教えていただいて分かったことなのですが…2ヶ月ほど前に私のインスタの偽者(なりすまし)アカウントが現れました。直ぐに注意喚起のポストをし、フォロワーさん達が協力もあって数日後には消えてなくなっていました。
また、偽者というと1999年から数年間に渡ってAlternate Sneakersの新着情報コーナーをまるまる無断でコピーし、日本語のテキストを中国語に変えた偽サイトがありました。それを当時、mita sneakersのスタッフさんに教えてもらったのですが、別に害がある様な感じではなかったのと中国語が全く分からなかった(苦笑)ので放置していたら数年後、知らない間になくなっていました。他にもTwitterのアカウントのなりすましが何度か出現したことがあります。
最も驚いたのは私自身の偽者がいたらしいのです。
私は自ら進んで人様の前に自分の姿を晒せるほど自分に自信もなければ、スニーカーで顔や名前を売りたいわけではありません。
故に昨年のatmos TVまでは私の顔(といってもマスクをしていますが)や姿を知らない方が殆どで、オルスニの上田だとかたる人がいても本人か偽者かの判別が出来ないのは致し方ありません。
それにしても同じなりすますなら、ナイキジャパンの社員さんだとか他にいろいろあるだろうに。
そして、もし今後…私の名をかる人が出てくるなら、出来れば若くてイケメンのカッコいい人がいいなぁ(笑)。
