コラム連載4周年

TEXT by Koji UEDA ( Alternate Sneakers )

今回より連載5年目となりますが…コラムの内容と上記タイトルとは一切関係がありません(笑)。
5年目も引き続き、どうぞ宜しくお願いいたします。

■2025年

2025年はAIR MAX 95の30周年と取り沙汰される事が多いですが…AIR JORDAN 1の40周年(実質的には2024年10月中旬より)にあたる年でもあります。
なので、85やAIR JORDAN 1 RETRO HIGH OGだけでなくMIDやLOWにも改めて目を向け、その良さを再認識する時間をもってもいいんじゃないと思います。

因みにアメリカでは30年や40年よりも25年、50年というクォーター毎の節目ををより大きな周年と捉える傾向があるそうですが…。

■逆もまた真なりという憂鬱

2017年頃から兆しが見え、凡そ2023年半ばまで続いたスニーカームーブメントは…過去に複数回あったどのブームよりも倍以上、長続きしました。
それはベンダーが販路を絞り発売日を指定。そしてユーザー同士がSNSで煽り合って引き延ばして来た結果によるものです。
そして逆もまた真なり。スニーカーがダウントレンドになりつつある今…「値段が高い」「アウトレットで更に◯◯%OFF」。また、どれだけ安く買ったかをSNSで披露し合うことで、スニーカー冬の時代を長引かせてしまうのではないか?と憂慮する昨今です。

あまりにも長引くと、次のブームまで生きてられるかわからないし(苦笑)。

■レセプション

6月14日…ふたつレセプションに出席する為に上京。
ひとつは20数年前に裏原ストリートの一大ブームを巻き起こし、そして彩をもたらした面々が一堂に会したイベント。中には10数年ぶりに顔を合わせる方もいて…皆さん、それなりにお年を召されて(人のことは言えませんが)はいるもののお元気そうにされていました。昔は皆さん、もっとシュッとしていたなぁ(笑)。
当時、何らかの形でご縁があった方々は…その歳月と共にそれぞれの道に進まれ、こういう機会がないとなかなか会うことが出来なくなっています。特に私の様に地方(大阪)に住む者にとっては尚更なので、だからこそこういうイベントやレセプションは貴重な機会でもあるのです。

片やもうひとつのレセプションはコラボレーションスニーカーのロンチイベント。こちらに招待された方々の平均年齢はとても低く若い方が殆ど。前者とのギャップが大きく(苦笑)、それがある意味とても面白くもありました。でも、こちらでも数年ぶりの思わぬ再開を果たせたり…初対面だと思っていた方が実はそうではなかったということが判明したり…嬉しいことが続きました。

■無駄な事などひとつもない

コラボレーションスニーカーのロンチイベントではatmosのスタッフさんにも遭遇。
20時を過ぎてからだったので社内での仕事を終えられてから駆けつけられたのでしょう。
でも、何故他社のイベントに?と思われる方もいるかも知れませんが…そこで私は瞬時に考えを巡らせました。

①AIR MAXが好きだから。
②会社は違えどPR同士の横の繋がりがあるから。
③他社のイベントを見る事で自社イベントを企画する際の参考にする為…他。

等といろいろ思い当たる節はあるのですが…。

仕事を終えてからもこういう場に顔を出し交流を持ち、またその場の雰囲気を理屈ではなく肌で感じ体に取り入れる。その行為は数字と効率だけを追う人にとって無駄にしか見えないかも知れない。しかしそれは大きな間違いで、些細ではあってもこういう地道な努力と積み重ねは必ずその人の糧となり財産になります。そしてそれは、その人の居る会社にいずれ大きな利益にもたらします。どれだけグローバル化が進み、AIをはじめとするデジタルの時代になろうとも…物を売り物を買う生身の人間はアナログの権化数字や合理化では決して築き得ない文化は、無駄に見えるものの中からしか生まれない。これは現在、過去、未来…変わる事のない摂理なのです

何故なら、日本のスニーカーカルチャーを世界に知らしめたナイキジャパンの東京プロモーションチームが行った…一見遊びにしか見えない裏原宿シーンへの地道なアプローチがそれを証明している!

■ハウスルール

レセプションの後、宿泊先のホテルまで会いに来てくださった方に教えていただいたのですが…何でもアウトレット店内での撮影云々について一部で問題視されているとか?
私は動画系のSNSをあまり見ないので詳しくは理解していないのと…それについて物申せる立場でもありません。

ただ、ナイキアウトレットはある時期(ブームになった頃?)から厳しく店内撮影禁止になったのは知っています。
理由は他のお客さんが映り込むことによるトラブル回避や…同じ直営なのにアウトレットとオンラインセールとの価格が違うという誰の目にも分かる証拠を残したくない(笑)からとか。他にも什器や商品の並べ方に知的財産権があるから等…想像するとキリがありません(苦笑)。

法律や法令で定められていなくてもナイキアウトレットでの店内撮影禁止はナイキさんが定めたハウスルールであり、利用者はそれに従うべきなのです。
例えば…パチンコ店で「固定ハンドル禁止」となっていればハンドルを固定して遊戯してはいけないですし、ネット上にアップしないでくださいと注意事項が記されている事柄については “書かない” “言わない”というのも守るべきハウスルールです。

もし、ハウスルールを守っていなければ守りましょうと伝え、指摘されたらそれ以降は気をつけて厳守すればいいのです。それ以上もそれ以下もない。ハウスルールってそういうものなのではないかと思います。

それよりも…ないとは思いますが(笑)メーカーさんが影で特定の人に情報を流して煽ってと頼んでいたならともかく、SNS上に蔓延するリーク画像やリーク情報って無断の情報漏洩なので、どちらかと言うと問題視するならそっちの方なんじゃないかなと思ったり思わなかったり(笑)。

兎にも角にも、何かいろいろ矛盾した時代ですが…上手く付き合って、人気不人気に関わりなくスニーカーを楽しんで行きたいですよね。

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