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TEXT by Koji UEDA ( Alternate Sneakers )

10月上旬、とある企画で昨年の千駄ヶ谷での【偏愛】ダンク展以来約1年4ヶ月ぶりに上京して来ました。
到着後、最初に降り立ったのはかつて東京勤務時代にお世話になった某社のある目黒駅でしたが…その後、原宿へ。
新しくなった駅舎は初だったので少々戸惑うと同時に、あの古びた感じがなくなってしまった事に時の流れを感じずにはいられませんでした。

青山通り(246)沿いに勤務先のオフィスがあったので…原宿、明治神宮前、表参道、外苑前界隈は土地勘もあり慣れ親しんだエリア。特に表参道は毎日歩いていたので第2のホームタウンともいうべき街。それでも、上京する度に建物が新しくなり、あったはずの歩道橋が姿を消し、道行く人も入れ替わりでアウェイ感が襲って来ました。

そんな中、2000年頃から原宿に行くと必ず立ち寄るカフェ・ルイジに。神戸出身のマスターは九州に越されて不在なるも店内の佇まいは変わらないので安心して落ち着ける私にとって貴重な憩いの場です。
滞在期間中、月曜と木曜に原宿に立ち寄ったのですが休日ほどではないものの…人出はコロナ禍以前に戻りつつある様に見えました。

帰阪後の3連休の初日に、これまた所用で難波・心斎橋方面に赴いたら…インバウンドこそ未だ少ないものの観光客も含め2019年に戻ったかの様な風景。
atmos心斎橋の店内もお客さんが多く入っていて、レジカウンターに同じスニーカーの箱を7〜8足積んで支払いをする?懐かしい光景に遭遇。これはもう名実共にWithコロナの時代がやって来たと言っても差し支えないでしょう。

スニーカーショップの活気はスニーカーライフの醍醐味のひとつ。ECサイトでは決して得ることの出来ない購入体験がそこに存在します。システムやマニュアルでは創造出来ないコミュニケーションが最後の最後に力を発揮する。
だって人間相手の商売。人はデジタルではなくアナログな生身の存在ですからね。

画像協力:shi_geru1105 さん
それを察知してかナイキさん辺りはコミニュティを作る取組みをしています。
ですが、相変わらずの東京フォーカス。東京フォーカスと言うと聞こえはいいですけど……今回はこの辺にしておきます。何を言っても変わらないので仕方ないです。諦めるしかない。
但し、もし各メーカーさんに声が届くなら…自社ブランドのヘリテージを伝える本格的なミュージアムを常設して欲しい。常設ならば地方在住の人も出張や旅行の際に見に行けると思うのです。

本来、スニーカーのコミュニティとはユーザー同士が自発的に作り上げるもの。敢えてメーカーの影響が及ばない、スニーカーが好きな人達が純粋に楽しむ為に集まり行うイベントがスニーカーコミュニティの真の姿。
そういう意味で10月29日に三重県名張市で開催される「羊靴会議2022」がひとつのテストケースになるのではと期待しています。何より主要都市ではない地域での開催というところが良い。

この「羊靴会議2022」以外にも地方開催されているコミュニティイベントが存在します。いつか、これらのコミュニティが一堂に会する大きなイベントも夢ではないのでは?

コミュニティは中央から振り下ろし与えられる様なものではなく、地方からボトムアップ的に押し広げられるものであってこそ本物のコミュニティに成長し、名ばかりでないカルチャーとなって行くのです。
メーカーが行う不定期単発短期間の東京フォーカスイベントは、昨今のリリースラッシュ同様…終わってしまえば何も記憶に残らない。
あ!これはちょっと言い過ぎかな?(苦笑)。

話はがらりと変わりますが…SNSのフォロワーの sama192531 さんが9月下旬に海外ショップで購入されたAIR JORDAN 1 RETRO HIGH OG Vachetta Tan(555088-202)の画像をポストされていました。

ご覧の通りアンクル部分やつま先に一面のカビ。

元々、日本でもこのAIR JORDAN 1 RETRO HIGH OG Vachetta Tanは9月17日に発売が予定されていましたが突如SNKRSのタイムラインから消え、何のアナウンスもないまま10月を迎えました。それが先日10月31日発売と再ラインナップ。カビ発生によって発売を延期したのであれば、そこにナイキジャパンさんの誠意と良心を感じます。
そして、ナイキクオリティに異を唱える日本のユーザーの熱意によるものかと。

SNKRSにおいてナイキさんのよろしくない製造品質(ナイキクオリティ)による返品率は低いとのことですが、エンドユーザーに直販するならば…率が低かろうが一例もあってはならない!というのが日本の文化なんです。

余談ですが…
AIR MAXに95や1と年式や何代目であるかの数字を付けて呼称する様にし始めたのはBoon等で活躍されたライターの岸伸和氏、影響力を与えられる人を指すインフルエンサーをスニーカーファンにも適用した?のが元ナイキジャパンのS井氏とのこと。
このお2人に比べたらモノの数ではありませんが…ナイキさんの褒められたものではない製造品質等を総称して「ナイキクオリティ」と最初に言い出したのは実は私なんです。なんですが…それを広め定着させたのは私ではなく、SNSを利用する多くのスニーカーファンの方々なんですけどね。

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